看護部長からのあいさつ

患者さまの心の杖となれるように

2021年4月より、看護部長に就任いたしました太勝美(ふとりかつみ)と申します。

五条山病院は、精神科急性期病棟、一般病棟、療養病棟からなる7つの病棟で構成されており、24時間体制での精神科診療の受け入れを行っております。

患者さまが必要な時に受診や入院ができ、退院されてからもその方らしく安心して生活を営んでいっていただくために、『思いやり』と『断らない病院』を合言葉に、主治医や看護師を始め、多職種が互いの専門性を活かして連携・協働し、患者さまやご家族を中心としたチーム医療・支援に取り組んでおります。

私たち精神科看護師は、病気を看る医療の視点と、生きていく営みである生活を見る視点を併せ持った専門職です。看護部長への就任にあたり、私が「なぜ精神科看護への道を志したのか」改めて振り返り、学生時代の様々な人たちとの出会いの中で、「患者さまの心の杖となれるよう、医療者として関わっていきたい」と心に決め、その気持ちを皆の前で発表したことを思い出しました。

当院を訪れた患者さまとそのご家族がこれまでどのように生きて来られたのか、これからどうしていきたいと望んでおられるのか、真摯に耳を傾け、関係性を築き、精神疾患を抱えながらもその方らしい人生を自己決定できるよう支えていくこと、そして社会参加に向けて支援していくことが、私たちの精神科看護師の務めと考えております。

また、看護部の新人からベテランまで多様なスタッフ1人1人が、それぞれに持っている看護能力を発揮できるような人材育成・職場環境の構築にも力を注いでいきたいと思っております。

五条山病院は2021年5月で設立70周年を迎えます。地域の皆さまに支えていただいた70年の歴史を肝に銘じ、患者さま個々に応じた『思いやり』の医療を提供できるよう、看護部一丸となってより良い、精神科看護に努めてまいります。